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白内障日帰り手術

当院での白内障手術の流れ


初回:火水午後を除く時間帯にお越しください。予約をお取りしておりません。

・白内障の状態を診察し、手術の適応か否かの判断をさせて頂きます。
・手術予定日を決定いたします。
・白内障手術を受ける上で内科の検査が必要な方には、内科コンサルト(手術を安全に受けるための心電図・胸部レントゲン検査などの依頼)の用紙をお渡しします。

流れ
2回目:診察と術前検査 *初回診察終了後に予約(月・金)を入れていただきます。

・術前の精密検査を行い、眼内レンズの決定などの最終確認を行います。
・散瞳した状態で診察を行います。
・身体の状態を調べるために採血を行います。

流れ
3回目:手術の説明 *2回目診察終了後に予約(月・金)を入れていただきます。

・医師による手術の説明の後、同意書にサインを頂きます。(インフォームドコンセント)
 できるだけ家族の方の同席をお願いしております。
・看護師より当日の手術の流れと手術前後の生活上の諸注意の説明を行います。
・手術日と手術当日の来院時間の確認を行います。

流れ
手術当日:(火・水・木曜日の午後)

・指定された時間にお付き添いの方と一緒に4階の受付へお越しください。
・検温、血圧測定などを行い手術着に着替えた後、散瞳薬や抗生物質の点眼を致します。
・手術:HEPAフィルター仕様のクラス10000のクリーンルームで行われます。
 手術は片眼15分程度です。(白内障の進行具合によって時間は変動します)
・手術後はリカバリールームで体調が落ち着くまで、ゆっくりお過ごしください。
・2階で会計を済ませ、付き添いの方と一緒にご帰宅ください。

流れ
手術後:①翌日の午前中(すべての方) ②1週間後(水・木・金の午前および午後) 

①翌日:経過観察のために受診して頂きます。
 *紹介状をお持ちで手術を終えられた方は、症状が落ち着いていれば紹介元の眼科での引き続き定期的な通院をお願いしております。
②1週間後:経過観察のために受診して頂きます。

入院・宿泊

*手術前の検査や診察の結果、患者様によっては入院での手術が適しているケースもございます。その場合には提携している病院を紹介させて頂きます。

*遠方からお越しの方で手術の際に宿泊をご希望の方は近くの提携ホテルを紹介する予定です。また通院回数につきましては、ご負担が少なくなるように努めてまいります。

白内障手術の費用について

健康保険が適用され、当院は短期滞在手術基本料Ⅰでの算定となります。
使用する薬剤などによって多少違いますが、目安にしてください。

1割負担の場合  約¥15,000(片眼)~
2割負担の場合  約¥30,000(片眼)~
3割負担の場合  約¥45,000(片眼)~

白内障手術について

白内障手術と眼内レンズについてQ&A

Q1. 白内障って?

 目の中には水晶体というカメラのレンズに相当する部分があります。正常な水晶体は透明で、外から目の中に入ってきた光を屈折し、網膜にピントを合わせる役割をもっています。この水晶体が濁ってきてしまい、透明ではなくなった状態を白内障といいます。
 加齢が原因であることがほとんどですが、他にステロイド薬など薬によるものや、アトピー性皮膚炎に伴うもの、目の病気に併発するものなどもあります。

Q2. 白内障の症状は?

 「目がぼやける」「かすむ」というものが代表的ですが、他にも「明るいところでまぶしい」「メガネの度数が合わない」「細かいものが見えない」「ものがだぶって見える」などの症状が出ることもあります。白内障かどうかは自覚症状からだけでは判断できません。他の病気が隠れていることもあります。

Q3. いつ手術を受けたらいいのですか?

 白内障は手遅れになる病気ではないので、急いで手術を受ける必要はありません。視力がいくつまで低下したから手術を受けなければいけない、ということもありません。ご本人が生活上、不便を感じるようになったときが、手術を受ける時期になります。

Q4. 白内障手術について教えてください。

①白内障手術とは?
 濁った水晶体の中身だけを取り除き、周りのカプセル状の膜(水晶体嚢のうといいます)を残し、このカプセルの中に眼内レンズを入れて固定するものです。

白内障手術

②眼内レンズの素材や大きさは?また、眼内レンズに寿命はありますか?
 現在最もよく使われているのは、柔らかいアクリル系の素材からできた眼内レンズです。眼内レンズの直径は6mm ですが、柔らかい素材であるために折り畳んで目の中に挿入することができるので、1.8 ~ 2.8mm の傷口で手術を行うことができます。傷口が小さい方が、目に対して優しい手術になります。
 眼内レンズの寿命については人間の寿命より長いと考えられています。

Q5. 単焦点眼内レンズと多焦点眼内レンズの違いを教えてください。

 眼内レンズは機能の面から、単焦点眼内レンズと多焦点眼内レンズに大きく分かれます。
 白内障手術で水晶体を単焦点眼内レンズに取り替えると、老眼の状態と同じように、一つの距離にしかピントが合わなくなります。単焦点眼内レンズの手術は保険診療で行うことができます。
 それに対して、多焦点眼内レンズは形状を工夫することにより、二つの距離(遠くと近く)にピントが合うようになっています。多焦点眼内レンズの手術は保険診療でカバーされません。

Q6. 単焦点眼内レンズを入れるときの眼内レンズの度数選びのポイントを教えてください。

 単焦点眼内レンズは一つの距離にピントを合わせる眼内レンズなので、ピントを合わせたい距離を予め決めておき、手術を行います。ピントを合わせた距離以外のところは、メガネでピントを調整します。
 遠くをメガネ無しで見たい場合は、遠くの距離にピントの合う度数の眼内レンズを選び、手術をします。手元は裸眼では見えませんので、術後に老眼鏡を作って、近方にピントを合わせるようにします。
 他方、近くをメガネ無しで見たい場合は、手元にピントの合う度数の眼内レンズを選び、手術をします。遠くは裸眼では見えませんので、術後にメガネを作って、遠方にピントを合わせるようにします。
 手術前に、ご自身の希望をお伝え下さい。それに応じて眼内レンズの度数を調整します。
 ただし、片眼だけ手術をするのか、両眼手術をするのかで、度数合わせが変わってくることがあります。片眼手術の場合は、手術をしない方の眼とのバランスが重要だからです。主治医に相談下さい。
(日本眼科医会ホームページ「白内障手術と眼内レンズ」より抜粋)

当院の白内障日帰り手術についてQ&A

Q1. 手術室について教えてください。

 当院はHEPAフィルターという特別な換気システムで、埃や塵を除去し大学病院並みのクラス10000の清浄度を保っています。空気まで徹底的に清浄度を追求し、感染予防を行っています。

Q2. 手術中に痛みはありますか? 手術中の全身管理はどのように行われていますか?

 点眼麻酔を用いて手術が行われます。顕微鏡の光の眩しさと緊張感が相まって血圧が少し上がる方が多いですが、手術中の痛みはほとんどなく、触っているのがわかる程度です。
 当院では、生体モニター(心電図、血圧計、SPO2)を装着して手術が行われます。手術中の全身状態の変化にいち早く対応できるように備えています。 

Q3. 手術の方法は?また手術時間はどれ位ですか?

 まず点眼麻酔を行い、眼の周りを消毒します。その後、約2mmの創(きず)から超音波で振動する吸引管を挿入し、灌流しながら水晶体を吸い出し(超音波水晶体摘出術)、残した薄い膜(水晶体嚢)の中に眼内レンズを挿入します。
 手術時間は概ね15分程度で終わります(水晶体の硬さや等によって異なります)。

Q4. 手術終了後は、すぐに帰宅しなければならないのですか?休めますか?

 当院では、手術前後の患者様にリラックスして頂けるように、リカバリールームを準備しています。
 リクライニング機能を備えたイスのある、カーテンで仕切られた半個室があり、ゆっくりと過ごすことができます。また各々にナースコールボタンもあり、何かあればすぐに対応できるようにしています。
 リカバリールームにはロッカーも設置されています。手術後、十分回復してからお帰りいただけます。

手術後の見え方と注意点

 無着色眼内レンズを挿入された場合は、青みがかかって見えるという感覚を自覚される場合があります。この現象は特に大きな害はなく、多くは経過とともに慣れて感じなくなります。着色眼内レンズの場合は青色光を抑えているため、青みがかかって見えるという感覚はほとんどありません。
 眼に関連した注意点として、眼底(特に黄斑)や視神経に別の病気が隠れている場合は、手術がうまくいっても視力が思うように回復しないことがあります。これらの病態は手術の前に検査をしても白内障で隠れて分らないことがあります。
 術後管理の注意点として、術後一定期間は医師が処方した点眼薬をさし、汚れた手で目をこすらないよう清潔管理に注意する必要があります。
 生活上の注意点については当院でお渡しする「白内障の手引き」を参照して下さい。

手術後の合併症

 最近の白内障手術は大多数の患者さんにとって視力を回復することができる安全な手術となりましたが、手術後に次のような合併症を起こすことがあります。
 術後早期では、角膜浮腫、虹彩炎、眼圧上昇などで、軽微なものであれば1週間程度で改善します。
水晶体嚢が弱く、眼内レンズの固定が十分でない場合は偏位することがあります。重篤な合併症としては細菌感染による眼内炎があります(1/2,000件)。術後数日で発症した場合は強毒菌の可能性があり、適切な処置がなければ失明に至る場合があります。
 嚢胞様黄斑浮腫は視力に大事な黄斑に一時的に浮腫が生じるもので、2週間から1か月、それ以降に発症することもあります。自然に治ることもありますが、緑内障点眼薬(プロスタグランジン関連薬)の点眼による副作用、糖尿病網膜症、網膜血管の閉塞などが原因の場合は適切な治療を受けないと治らないことがあります。
 最も多いのは、眼内レンズを挿入した水晶体嚢の後ろ(後嚢)が手術後1~2年で濁ってくる後発白内障といわれるものです。視力が低下した場合は、YAGレーザーを用いることにより外来で簡単に治療できます。そのほかに網膜剥離、硝子体出血、眼内レンズ脱臼(落下)など、視力障害を生じる合併症が起こることもあります。
(日本眼科学会ホームページから引用)

日帰り白内障手術を受けられる方への注意事項に関する資料

こちらからダウンロードできます。
→ 白内障手術の手引き(PDF 332KB)PDFファイル